みなさんは、「やる気」ということばにいつ頃出会われましたか?

私は自分の人生の中で、「やる気」ということばに初めて出会ったのは、小学3年生のときだったと記憶しております。小学3・4年生の時に、ある先生に持ち上がりで担任をしていただきました。この先生には、今の自分を支える力をつけていただいたと大変感謝しております。詳しくは、こちらの記事をご覧ください。

この先生から「やる気」ということばを人生で初めて聞きました。

そんな私の「やる気」との出会いから、「やる気」の正体をお伝えしてみなさまとシェアさせていただきたいと思います。



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「やる気」の正体①

「自学」から始まった「やる気」との付き合い

私が3・4年生の頃の宿題は、漢ド(漢字ドリル)、計ド(計算ドリル)、自学(自主学習)、音読がいつもの基本でした。これに、何かに変わって作文が入ることもありました。

息子たちの宿題の様子を見ていると、あまりに少ないので、「これで本当に大丈夫なの??」と不安になってしまうくらい、今思えば当時の宿題量は今と比べて多かったと思います。逆に言うと、学習の基礎基本の力をしっかりとつけていただいたことに感謝しかありません。

特に、心に残っているのは、自学についてです。確か、1日1ページと決まっていたと思います。自学ノートをつくり、毎日コツコツと継続していくのですが、毎日毎日先生がチェックしてくださってはんこを押してくださいました。そんな中で、時々コメントが書いてあったり、花まるがしてあったりするのがうれしくて続けていました。

そして、自学ノート1冊が最後まで終わると、「賞」と書いた金色のピカピカのシールを表紙に貼ってもらえました。私は比較的早く「賞」のシールをゲットできましたので、それが何だか誇らしくて継続して自学を行う習慣がついていきました。

また、1冊自学ノートが終わると、2冊目の表紙には、「自主学習ノート2冊目」と記入するように先生から話がありました。この「2冊目」という表記も私の心に大きな刺激を与えました。

そして、あるとき衝撃的なことに出会いました!!
それは、2ページ自学をしている友だちがいたことでした。そのことを、ある日先生がお話されて、クラスのみんなに伝えました。

「○○さんは、毎日2ページ自学をやっています!この○○さんの『やる気』って素晴らしいですよね?何事でも自分から「やる気」を出してやるとどんどん成長していくことができますよ」みたいな話をされたときに、私は気づきました。

「何ページやるかは自分で決めていいのか!!」

そこから、自分も○○さんをまねて2ページ自学をやるようになりました。時には意地を出して3ページやるときもありました。そんなときには、先生からコメントがあり、私の取り組みを見逃さずに認めてくださり、さらに私の「やる気」は上がっていきました。

これが私の「やる気」との出会いであり、「やる気」とのお付き合いが始まったときでした。


「自学」の継続の経験から、自分で「やる気」がコントロールできるようになった

始めは、「賞」のシールがほしくて始めた自学でした。今思えば、これが「外発的動機づけ」でした。この「外発的動機づけ」によって、私の「やる気」が芽を出しました。そして、継続していくことによって、「やる気」の芽に水や栄養を与えて、「やる気」が少しずつ大きくなっていきました。

何冊目に入ったところかは覚えていませんが、漢字や計算、教科書の問題を解く以外の自学を行うようにもなっていきました。世界の国を調べたり、テストで間違えたことをやり直したり、自分で工夫して自学に取り組むこともありました。

こうして、自分で「やる気」を出して何かに取り組むことが自分にとって気持ちのよいことだと感じるようになっていきました。漢字テストで満点がとれるように自分で漢字練習を人一倍やったり、サッカーがもっとうまくなりたいと思ってリフティングをひたすらやり込んだりと、自学以外のことにも自分から「やる気」を出して行動していけるようになっていきました。

つまりは、「内発的動機づけ」によって、人の指示を待つのではなく、自分でやりたいことを決めて行動することが楽しい、うれしいと感じられるようになっていきました。

「外発的動機づけ」で私の「やる気」の芽を出し、少しずつ育てていただき、そして「外発的動機づけ」で私の「やる気」をさらに大きくながら、私自身が自分の「やる気」とお付き合いできるようにサポートしてくださった先生に大変感謝しております。

これがなければ今の自分はありません。また、これだけ「やる気」を大切にする感性も育たなかったと思います。そして、何よりも大きかったのは、自分の身を以て、自分の「やる気」と向き合えた経験を積むことができたことでした。これによって、「やる気」を出して、コツコツと継続して取り組んでいけば、自分の望む姿に確実に近づいていくことができることを実体験できました。

こうした経験を、今度は私がサッカーを通じて、子どもたちに実体験して気づきや学びを得ることのできるチャンスをつくる番です。そういう思いを大切に、日々の活動に取り組んでいきたいですね。

先生のおかげで、私はこうして、「結果」よりも「成長」を大切にして行動することを実体験することから、たくさんの気づきを得ることができました。とてもありがたいな〜と感じています。

「結果(成功)」より「成長」を感じることが大切!!

この自学にエピソードには、もう1つポイントがあります。

それは、「結果」よりも「成長」を感じることが大切だということです。

「結果」を1番大切にすると、結果が出そうにないからやらない、結果が出そうになくなったらやめてしまうという考え方が身についてしまいます。


星渉さんの著書「『やる気』しだいで人生は思い通り『神モチベーション』」に以下のように書かれています。

人生で思うような結果を得ている人たちは、「結果」よりも「成長」を重視している…なぜならば、「結果」を重視すると、思うような「結果」が得られなかった場合に、「自分は目標を達成できない人間だ」というネガティブな記憶が蓄積されてしまいます。そうではなく、「成長」しているところに着目をして、自分の「成長」をふりかえることによって、「自分は目標を達成できなかった」という記憶を、「自分は成長している」という記憶に書き換えることができます。それによって、次への意欲が高まり、行動を続けることができるのです。


「自学」のエピソードに話を戻すと、私は「自学」をやり続けたことにより、自学ノートが1冊、2冊、3冊と積み重ねていくことを重視するようになっていきました。つまりは、「結果」ではなく、「成長」=積み重ねと実感することができたからこそ、「やる気」をなくすことなく、続けることができたのだと思います。


「やる気」の正体②のまとめ

ここまで、私の「やる気」の芽が出て、私の「やる気」が成長して、そして、自分の「やる気」と付き合ってきたという実体験についてお伝えしてきました。

この経験のおかげで、私は子どもたちと接する際に、「やる気」を大切にしながら活動することができると思いますので、先生の「おかげさま」を忘れることなく、これを子どもたちに伝えていきたいという思いで日々活動しております。

私の場合は、自学でしたが勉強でないといけないわけではありません。ポイントは、自分が興味のあること、好きなことで、この「やる気」育て経験を積んでいくことが重要だと思っております。

今年からキッズスクールで、幼児期の子どもたち、小学1年生2年生の子どもたちと非常にたくさん関わらせていく機会が一気に増えました。その中で学んだことは、年齢が低ければ低いほど、子どもは純情(すなお)であり、「やる気」の芽を出すことがとても大切であるということです。

「○○くん、〜してくれてありがとう!」というひとことだけで、その子はどんどん行動するようになりますし、それを聞いていた他の子どもも「自分も!!」とすぐに行動します。そんな感性の鋭い時期に、「やる気」の実体験を積むことは、子どもたちの将来に大きな影響を与えるのではないでしょうか?

私の場合は、「やる気」の実体験を積める環境を、「運動」や「サッカー」でつくっています。しかし、材料は何でもよいと思います。

褒められるとうれしいな〜、認められると安心するな〜、「やる気」を出して続けると気持ちがいいな〜という実体験を子どもたちができるようにしていきたいな〜と改めて感じています。そして、誰かの役に立てると、うれしいな〜、心があったかくなるな〜という実体験のレベルまで経験できると、きっとその子どもは素敵な人に育っていくのではないでしょうか?

これは実は、大人も全く同じです。

大人になると、なかなか周りから認めてもらえないどころか、いろいろなしがらみに出会い、不平不満や愚痴を言いたくなってしまうことが多々ありますよね?そんな中でも、まずは自分を自分で褒めて、自分を認めて、自分を整える…そして、周りの人に変わってもらうことを期待するのではなく、まずは自分が変わっていく行動を続けていく…その中で、自分の変化や成長に喜びを感じながら、家族や周りの人のために少しだけ役に立てるように行動していくと、より幸せを感じることができるのではないかというのが、私の実体験です。

大きな成功は誰にでも成し遂げられることではありませんが、日々の小さな幸せを感じながら充実した毎日を送っていくことは誰にでもチャンスがあると思います。

そんなチャンスを、プエデの活動を通じて、子どもたちに、そして、保護者のみなさまに提供できるといいな〜と改めて感じました。

この記事が誰かの役に立てますことを願っております。