小学校3年生、4年生と持ち上がりで続けて担任をしてくださった先生のことを時々思い出します。この先生から私は自分の人生を変えていくために必要なことを学んだことに後から気づきました。みなさまはそんな大きな影響を与えてくださった先生やなかまはおられませんか?

やはり、人との出会いは自分を大きく変えていきますよね?

今日は、ある先生との出会いについてお伝えしたいと思います。

「宿題の鬼」現る!!

自分の息子たちの様子を見ると、宿題の少なさにびっくりしてしまいます(笑)。

当時は、漢ド(漢字ドリル)、計ド(計算ドリル)、自学(自主学習)、音読の宿題が毎日出されていました。30分で終わらせることは難しく、毎日1時間くらいは宿題に時間がかかっていたように思います。

今思えば、これで1時間以上机に座って学習するという習慣がついたのだと思います。

ここがポイントなのですが、宿題をしっかりやってきたかどうか毎日先生が確認されていました。そして、やってきていないと、先生から声がかかり、その日の下校までに終わらせないといけません。まず休憩時間がなくなってしまいます。休憩時間で終わらせることができなければ、下校が遅れてしまいます。

私はサッカー部に入っていましたので、下校が遅れるとサッカーができなくなってしまう…そんなことになったら耐えきれません!また、休憩時間がなくなってしまうのも残念でなりません。だから、宿題をやってこないという選択肢はありませんでした。

今思えば、これでやるべきことをやってくるという習慣がついたのだと思います。

徹底した「復習」の取り組み

今でも変わらずテストがあります。息子たちを見ていると、テスト直しもしているようです。

ここにも先生の徹底されていることがありました。

それは、徹底した「復習」です。テストで間違えると、その日のうちに直さないといけません。直して先生にチェックしてもらい、○をつけてもらえないと、これまた休憩時間がなくなりますし、下校も遅れます。

漢字テストがあるときが地獄でした(笑)。
90点以上になるまで何度もやり直しがあります(苦笑)。その中で、何度も書いて覚えるということが身につきました。そして、再テストになるのが嫌なので、テスト前に自分でしっかりと漢字を覚えてから漢字テストに向かうようになりました。1発で合格して自分の「自由」を得るためには、出されている宿題をこなすだけではだめで、自分が覚えるまでやり続けないといけないということに気がついたのだと思います。

「こなす」のではなく、「身につける」、
「やらされる」のではなく、「自分でやる」、
「中途半端」ではなく、「最後までやり切る」、

こうして、今の自分を支えてくれている大切な感性というか、価値観を身につけることができたことに感謝しています。当時は「何てめんどくさいんだ!」と感じていましたが(笑)、今は感謝しかありません。

給食時間の悪夢

そんな先生のご指導は給食時間も徹底されていました。

自分が嫌いなものが出てきたときは、もう終わりです。すべてを食べ終わるまで昼休憩はやってきません。

今だから言えますが、こっそり友だちに食べてもらってごまかすこともありました(笑)。しかし、いつもそれをやるわけにはいきません。そんな中で、鼻をつまんで何とか食べ切ることや我慢して食べることを身につけていきました。

しかし、大きなトマトだけはどうにもできませんでした(汗)。その日は、休憩はあきらめていました。

ここでも、最後までやり切ることを身をもって学びました。
当時は「なんでそこまでやらんといけんの?」と思っていましたが、大人になってからはそれが身に染みてわかります。人間として大切な価値観、姿勢を教えてくださったことに感謝しています。

私の人生を変えてくださった先生との出会いのまとめ

ここまで読んでいただくと、この先生はとんでもなく厳しい先生の印象だけが強まると思いますが、決してそれだけではありません。

女性の先生で運動はあまり得意そうではありませんでしたが、休憩時間やお楽しみ会で一緒に遊んでくださいました。サッカーやドッジボールも一緒にしてくださいました。上手でなくても一緒に楽しんでもらえることが子どもながらにうれしかったことを記憶しています。

そんな先生から、私はかけがえのないものを学びました。当時から先生は何度も何度も「やる気」の話をされていました。私はその2年間で、自分の意志で最後までやり切るという「やる気」、自分から進んでやるという「やる気」を身につけることができました。また、自分を成長させるために我慢して続けるという「やる気」も得ることができました。

この人生経験が、今の私の原点であり、原動力になっています。

しかしながら、この経験を今の子どもたちに当てはめる、押し付けることはちがうと考えています。私たちの世代は「詰め込み教育」を受けた世代です。それがその当時の世の中で必要だと考えられていたのだと思います。しかし、時代はどんどん変わりますし、子どもたちを取り巻く環境もどんどん変わっていきます。それによって、求められることも変わっていきます。

「今の子どもたちは、我慢が足りない」とか、「今の子どもたちは、コミュニケーションがとれない」とか、子どものせいにしていてもどうしようもありません!子どもたちの様子や子どもたちを取り巻く環境をしっかりと把握して分析しながら、大人の側が柔軟に変化、対応していかないと、子どもたちを成長させることができるような環境整備はできないと思っています。

今だから感じることですが、
先生は自分自身も子どもたちと一緒に成長されることを考えておられたのではないかと思います。また、いつも一緒にいてくださり、できるまで最後まで見守ってくださっていました。だから、課題が終わったとき、できるようになったときは、一緒に喜んでくださいました。

その記憶は私の宝物になりました。
私も先生のような人間になりたいです。まだまだ足りないことが多いですが、子どもたちと一緒に成長し続けたいですし、子どもたちの成長を一緒に喜びたいです。

最後まで読んでいただきまして、ありがとうございました。

この記事が誰かのために役立つことを願っています。