前回の「小学生のうちに身につけておきたいこと①」で、「ボールとの距離」についてお伝えさせていただきました。
今回は、「ボールとの距離」とセットで押さえておきたいことについて、お伝えしようと思います。
<「小学生のうちに身につけておきたいこと」シリーズの他の記事へのリンク>
「小学生のうちに身につけておきたいこと①」「自分とボールとの距離を適切に保って技術を発揮すること」
「小学生のうちに身につけておきたいこと③」「ファーストタッチからゴールをねらうこと」
ボールを扱う技術を身につける際に、とても重要なこと その2
前回の「小学生のうちに身につけておきたいこと①」で、「ボールとの距離」を適切に保ちながら技術を発揮していくことの重要性についてお伝えしました。
身体面から言語化すると、自分の「体幹軸」に近いところでボールを捉えることです。
例えば、足の裏でボールを扱うと自然と自分の「体幹軸」に近いところでボールが扱えます。そのため、相手が足を出して奪いに来ても簡単には奪われにくくなります。
しかし、ここで重要なことは、足の裏でのプレーは移動距離が稼げないという点だと考えています。そのため、足の裏を使ってくるくる回ることになってしまい、自分はなかなかゴール方向に向かうプレーができないし、相手DFたちに囲まれてしまいます。
ここで重要になってくるのが、「ボールと一緒に動く」ということです。
「ボールと一緒に動く」とは
例えば、ドリブルするときにつま先で強めにボールを突けば、ボールだけが自分よりも先に行ってしまいます。また、転がってきたボールをコントロール(トラップ)するときにも、インサイドでボールをドンと突けば、ボールだけが先に行ってしまいます。
ボールだけが先に行くということは、自分とボールとの距離が遠くなるということです。つまり、一瞬ボールがさわれなくなってしまったり、蹴れなくなってしまったりします。すると、相手DFにボールを奪われてしまいやすい状況を自らつくってしまうことになるのです。
ここで、重要になってくるのが「ボールと一緒に動く」ということです。
ドリブルするためにボールをタッチした足と一緒に、自分の「体幹軸」も一緒に移動させるのです。ボールをコントロールする足と一緒に、自分の「体幹軸」も一緒に移動させるのです。これは、「動きながらプレーする」ということと同じです。しかし、子どもたちの感覚からは、「ボールと一緒に動こう!」と伝えた方がイメージが湧きやすいように感じています。
小学生のうちに身につけておきたいこと②のまとめ
「ボールと一緒に動く」プレーを身につけるのは、中学生になってからではだめだという誤解をしないようにしていただきたいと思います。いつから始めても、やり直しても、遅いということはありません。ただ、小学生のうちの方が身につきやすいですし、癖がついてしまう前に身につけてしまった方が簡単だというだけです。
この「ボールと一緒に動く」プレーも、難易度が高いのは、浮き球ではないでしょうか?
ヘディングでボールと一緒に前に動いてボレーする、浮き球をインサイドで右の方向にボールと一緒に移動してキックする…やってみるとわかると思いますが、コントロールの後に、自分の「体幹軸」がその場に残ってしまいがちになります。それだけ、浮き球に対して自分の「体幹軸」も一緒に移動させることは難易度が高いことだと言えます。
正しいフォームが身についていないとできないと思いますし、重心のコントロールを巧みに操って自分の「体幹軸」を動かす習慣が必要になります。
逆に、こういったことが簡単にできてしまうような小学生は、要求された技術や自分が見たものをすぐに身につけてしまうくらいのレベルになるのではないでしょうか?ぜひ、そんな小学生が1人でも増やすことができれば、もっとサッカーを楽しめる子どもたちが増えますので、とてもうれしいことです。
ぜひ、みんなで子どもたちがうまくなるために、うまくなってよりサッカーを楽しめることができるようになるために、情報を共有し合ったり、学び合ったりできればいいな〜と思います。
この記事が誰かのお役に立てますことを願っております。
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