もうすぐ夏休みになりますね。

毎年、夏休みで頭を抱えるのが、子どもの夏休みの宿題問題です(汗)。言い方を変えると、ダラダラ過ごす問題とも言えるかもしれません(汗)。

コロナ禍で何度か休校となることがあり、子どもの1日の過ごし方に困っていたことがありました。私は在宅ワークで仕事をすることがありますので、ダラダラとしている子どもの様子や「次は何をしたらいいかな〜」という子どもの質問に困っていました。

そんなときに、妻が「時間割を決めよう!」と子どもと一緒に時間割をつくってくれていました。すると、今までダラダラと過ごしていた息子の様子が変わったのです。

私は、「えっ!?」と目を疑いましたが、息子は時間割の内容を次々とこなしていきました。

今回は、そんな時間割の話をシェアさせていただきたいと思います。子どもたちの夏休みの生活に生かしていただければと思います。

「時間割」のパワーの凄さ!

なぜ、学校には時間割があるのでしょうか?
逆に、時間割があることでどんなメリットがあるのでしょうか?

それは、ダラダラに歯止めがかかるということだと思います。

学校で、○時から□時までは国語、などのように、しっかりと時間割が決まっていることで、その時間内でやるべきことを済ませなければならないということが決まります。これを毎日、毎日繰り返していることで、時間割通りに行動する習慣が身についていきます。

しかしながら、これが土日祝日になると、どうでしょうか?
うちの子どもたちは、ダラダラと過ごしてしまっています(苦笑)。大人でもそうですよね?(汗)

これが、例えば、11時から○○に参加するという予定が決まっていると、そこだけはしっかりと準備して出かけることができるのではないでしょうか?

時間が決まっているということは、これだけ人間の行動に影響を与えるということです。自分がやるべきことや取り組むべきことがある場合は、予めその時間を確保して決めておくとよいということです。

これから夏休みになりますが、子どもたちの生活を考える上での参考になればと思います。当然、各学校から時間の使い方についての話をあるかと思います。そこから1歩踏み込んで、各ご家庭での生活において、自分でやることを決め、自分が決めた約束を守るという行動習慣を通じて、「やる気」を高めたり、自己有用感を高めたりすることにつながればいいなと思います。

時間割もやり過ぎでは守れない

中学生や高校生のときのことです。受験勉強を必死にやらなければならないという追い込みの時期に、1分でも無駄にしたくないと思い、時間割を自分で作りました。しかし、なかなか思い通りにいかないことが度々ありました。今思うと、時間をきっちりと決め過ぎていました!(汗)

本当に隙間なく時間割を立てていたので、その通りにできたときはものすごい達成感がありましたが、ほとんどその通りにはいきませんでした。やはり、適度な隙間時間をつくることも大切だと感じています。

しかし、その隙間時間で自由にやりすぎる、誘惑に負けてしまうと、時間割が大きく狂ってしまいます。自由をうまくコントロールする工夫も必要だと思います。ここは気持ちだけではコントロールし切れない部分があります。アラームを鳴らして脳に覚え込ませる、時間が守れたら○をつけて自分を認めるなど、習慣づけの工夫が必要だと感じています。さらに、小さい頃からそういった「自分との約束を守る」という習慣も大いに影響してくると感じています。

やはり、おすすめは「自分にOKを出すこと」です。

紙に、○時から○○をやる、□時から□□をやる…と書き出しておき、それができたら「よしできた!」という気持ちでチェックをつけていく、もしくは横線で消していくのです。こんなことで効果があがるの?と思われるかもしれませんが、これが効果的だと実感しています。

これは、子どもたちの生活で行うことこそおすすめだと感じています。特に、小学生くらいの子どもたちは、自分で時間割を決める、そして自分が決めたことを守る、守れたことを確認する(認める)というサイクルを1歩1歩積み重ねていくことは非常に重要なことだと考えています。

実際、自分がやるべきことを書き出して進めた日と、書き出さずに頭の中で進めた日とでは、こなすスピードがはるかに違いました。そして最も大きな違いは、達成感が違いました。たったこれだけのことですが、自分が決めたことがしっかりこなせたら、ずばっと線で消して、自分を認めるというこの1つの行動の積み重ねがだんだんと自分を整えていくのだと感じています。当たり前のことですが、大人になると、なかなか褒めてもらえる機会、認めてもらえる機会はありません。そんな中でせめて自分だけは自分を認める、自分の味方であるという意識を植えつけていくことは、より幸せに生きていくために大切なことかもしれません。

ダラダラも必要である!!

では、ダラダラしてはいけないのか?というと、そんなことはありません。むしろ、生活の中でダラダラとする時間も必要です。

なぜならば、ダラダラ過ごす時間の中で、人間はあった出来事や感情や経験などを整理しているからです。

大きな災害や事件があったときに、唖然としてしまい、ぼ〜っと時間を過ごした経験はありませんか?これは、その出来事からショックを受けていて、脳内で感情を整理しているのだそうです。逆にいうと、毎日が忙しすぎでぼ〜っとできる時間が1分もないような日々を過ごしていると、どこかで病気になったり、不調になったりしてしまいます。

突っ走りすぎてしまって自分の感情を整える時間がないためです。

練習ばかりするのではなく、休むということが大切だと言われるのも、休む中でこういった頭を心を整える時間が必要であり、重要だからです。小学生でも毎日毎日練習しているような子どもたちがいます。こういった子どもたちがのちに、燃え尽きてしまって競技から離れてしまったり、心の問題でスポーツに向かえなくなってしまうのは、自分の頭や心を休め、整える時間がうまく取れていないからだと思われます。

保護者のみなさま、指導者のみなさまは、子どもたちのスポーツを取り巻く環境を見直していただき、子どもたちがよりそのスポーツが大好きになって活動できる環境づくり、より自分からやりたいと「やる気」をみなぎらせて活動できる環境づくりを一緒に目指していただけますとうれしく思います。

話が少し飛んでしまいましたが、夏休みの生活の中で、適度な自由時間、ダラダラ過ごす時間をつくること、そして、メリハリをつけて生活できるようにしていくことが重要です。状況によっては、夏休みをのびのび過ごして、その中で適度に学習する時間をつくっていく方がよいケースもあるかもしれません。子どもたちの生活環境や性格に合わせていけるといいかもしれません。

いずれにせよ、延々にダラダラとしていたり、ダラダラする時間が自分で区切ることができなかったりすることはやはり課題だと思います。そこは少しずつ自分でコントロールできる力をつけていきたいところですね。

時間の使い方についてのまとめ

時間は、誰にも平等に24時間分け与えられています。

しかし、その使い方次第で、大きな差になっていきます。幸せに生きていきたい、自分が望む結果を手に入れたいという目指すべき方向に向けて、時間をどううまく使っていくことができるのか?ということは、それぞれの人生を大きく分けていく要因になります。

夏休みの生活は、大人になってから必要な時間管理力につなげるきっかけにできるかもしれません。別の言い方をすると、夏休みに自分の好きなことだけをして過ごしているようでは、大人になってから困ると思っています。学校の宿題が出されるのも、時間をうまく使う練習だと考えて、自分で少しずつ積み重ねていけるようになってほしいと願っていますし、そのためのサポートができればと思っております。

私自身、時間の使い方は非常に課題であると感じており、日々失敗ばかりしています。その中で感じるのは、日々のやるべきことに追われているばかりのときは、やはりモチベーションが下がってしまうということです。どんなに忙しくても、自分が計画した時間割で行動できていると、もしくはその割合が多いときは、モチベーション高く行動できると感じています。

1日の終わりに5分でも10分でもいいので、その日のあったことを振り返りましょう!といったことを各方面で耳にすることがあるのではないでしょうか?こうして、「立ち止まる」という時間は自分が意識してつくらないとできない時間です。「立ち止まる」ことを毎日ではなくても、日々の生活の中で作っていくことも大切なポイントだと感じています。

日々の生活の中で、非常にたくさんの情報にあふれ、状況も目まぐるしく変化していくこの現代社会の中で、時間をどう使うか?時間をどうコントロールしていくか?ということは、自分らしく幸せに生きていくためのキーワードに1つだと思います。そして、「立ち止まる」という時間をつくれるかどうかは、様々なことに気づくきっかけや自分を整えるきっかけをつくってくれるのではないかと思います。

みなさまも1度自分の時間の使い方を考えるきっかけにしていただけましたらと思います。特に、子育てが大変だという方におかれましては、子どものことばかりに時間をつかっておられないかと心配しております。それも無理のないことであり、仕方のないことだと思いますが、より前向きに楽しんで子育てに関わるため、子どもたちと接するために、自分の時間もうまく作る、時間をうまく使うということも必要だと考えております。長い子育て期間ですので、長く楽しんで、また長く余裕を持ちながら、子育てを行なっていくためにも、くれぐれもご無理のないよう、ご自愛ください。

この記事が誰かの役に立てますことを願っております。