突然ですが、みなさまにとって「幸せ」とは何ですか?おそらく人によって、ちがいがあるのではないでしょうか?
では、今を生きる、今この瞬間に集中する子どもたちにとって「幸せ」とは何でしょうか?
子どもは、今を生きています…今この瞬間に意識が集中しています。そんな子どもたちは、瞬間瞬間を「味わい」ながら行動しています。
2022年度から本格的にキッズスクールをスタートさせました。年長、小学1年生、小学2年生をターゲットに、「きんすく」、「ためすく」、そして「さくすく」を開催しております。これらのスクールで子どもたちと一緒に活動していく中で、私にとって大切な気づきがありました。
今回は、その気づきについて、みなさまとシェアさせていただきたいと思います。
「幸福感」というキーワード
私の現在の個人的なテーマ、キーワードは「幸福感」です。
これは、作家の星渉さんの著書「神モチベーション」と出会わせていただいてから、星さんの著書やセミナーなどから学んだことです。
人生の最終的なゴールは、すべて「幸せになるため」です。
なぜ、生きるのか?
なぜ、頑張ってはたらくのか?
なぜ、苦しみ、もがくのか?
すべては、幸せになるためです。
私がサッカーを通じて、子どもたちと関わるのは、子どもたちと一緒に活動するのは、子どもたちが幸せになるために少しでも役に立ちたいからです。そして、子どもたちが幸せを感じてくれたら、私自身も幸せな気持ちになれます。
幸せについて、もう少し詳しく知りたいという方は、「みなさま、今日から幸せな毎日を過ごしませんか?①」という記事にあります「幸せの4つの要素」について読んでみていただきたいと思います。
子どもたちの「幸せ」とは?
子どもたちにとっての「幸せ」って何でしょうか?
2022年度より年少、年中、年長の子どもたちと活動する機会をいただいております。3歳、4歳、5歳の子どもたちが「幸せ」と感じるのは、何と言っても「楽しい」ことに夢中になっているときではないでしょうか?
3歳、4歳、5歳の子どもたちが「楽しい」と夢中になれるのは、何と言っても「遊び」をしているときです。これは、小学生であっても、中学生であっても、同じだと思います。子どもたちにとって、自分が夢中になって取り組めることをやっているときこそ、「幸せ」を感じているときなのではないでしょうか?
そう考えると、子どもの「幸せ」=「楽しみ」です。
子どもたちは、自分の「楽しみ」を味わうとき、またはそれを「楽しみ」にして待っているとき、「幸福感」が上がります。そんな子どもたちを見ていると、こちらも「幸福感」が上がるのは、私だけではないはずです。
子どもたちの「楽しみ」=「ゴール」をゲット!
私たち大人の「幸せ」が人によってちがうのと同じように、子どもたちの「幸せ(=楽しみ)」も人によってちがいがあります。
3歳・4歳・5歳でも、きんすく・ためすく・さくすくのキッズスクールでも、私は子どもたちができるだけたくさん「ゴール」を奪うことができるようにと活動内容を考えています。
なぜかと言うと、サッカーの醍醐味はやはり「ゴール」にあると考えているからです。ゴールを奪うvsゴールを奪わせない戦いこそがサッカーの1番の醍醐味だと思います。
子どもたちの視点から考えてみても、「ゴール」にボールを入れるというのは、入ったか・入っていないかという結果がはっきりとしていて、わかりやすいです。しかしながら、サッカーでは人数が多く、ボールは1個なので、なかなか得点することができません。
そこを工夫して、できる限り多くの子どもたちが得点することができるようにしています。
そして、活動を積み重ねていくうちにだんだんと、子どもたちの脳に、「楽しみ」=「ゴール」をゲット!すること
、と染み込ませていくのです。すると、「今日は○点とれた〜!」、「今日は1点しかとれなかったけど、次は○点とりたい!!」と自然に、「ゴール」に対する意欲が湧いて出てくるのです。
「幸福感」は伝染する!!
星渉さんと前野隆司さんの本「99.9%は幸せの素人」に、
「幸福感」は伝染するということが書かれています。これは、科学的に証明されている事実だそうです。しかも、身近な人の幸福だと、自分の「幸福感」が15%も上昇するというのですから、驚きです!!15%ってすごくないですか??
この事実を知って、「だからなんだ〜!!」と気づいたことがありました。
さくら幼稚園保育園の先生方から、「○○ちゃん、楽しかったね!!」と楽しさを共有されているのを目にしました。よくよく話を聞いてみると、普段はあまり活発ではなく、運動が好きではない子どもさんだったようです。また、プエデのスクールでも、動きがぎこちなく、「もしかしたら運動が得意ではない子どもさんかな?」という子どもでもだんだんと活動に熱中していき、楽しくなっていく姿を目撃してきました。
この理由こそが、まさに「幸福感」の伝染によるものなんだな〜と腑に落ちました。
さくら幼稚園保育園の体育指導やきんすく、ためすく、さくすくなどのキッズスクールを通じて、たくさんの子どもたちがゴールを決めて喜ぶ姿を、私自身も近くでたくさん見てきました。だから、私の「幸福感」は爆上がりです!!そんな私が「ナイスシュート!!」と子どもたちと一緒になって喜ぶのですから、周りの子どもたちも「楽しさ(=幸福感)」がさらに上がります。
こんな素敵な環境づくりが自分でできるようになったのは、これまで出会った方々のおかげです。特に、大学生の頃に、特別支援学校でサッカー教室をさせていただいたおかげでたどり着くことができたものだと感じております。この話は、またの機会にさせていただければと思っております。
子どもたちが「楽しい」から私も「楽しい」、私が「楽しい」から子どもたちも「楽しい」その理由のまとめ
なぜ、幼稚園保育園の子どもたちやキッズスクールがこんなにも楽しいのか?
私は、ただ幼い子どもたちが大好きだというのが理由だと思っていました。しかしながら、それだけではなく、そこには、「幸福感」の伝染という科学的な根拠がしっかりとあり、また自分がこれまで経験したことがつながって、素敵な環境をつくることができているのだということに改めて気づくことができました。
これは、幼稚園や保育園の子ども、小学校低学年の子どもに限ったことではありません。
どの年代の子どもたちにも当てはめることができることだと考えています。
プエデのジュニア(小学生チーム)の子どもたちも、ジュニアユース(中学生チーム)の子どもたちも、とても楽しそうに(幸せそうに)サッカーに取り組んでいます。ジュニアもジュニアユースもあまり強くありません。特に、2021年度のジュニアの子どもたちは1年間で公式戦1勝しかできませんでした。それでも、過去1番楽しんでいたのではないかと思うくらいでした。
勝負に勝てば、それは楽しいと思います。しかし、それが1番大事ではないことに気づきました。子どもたちにとって大切なのは、勝利ではなく「楽しみ(=幸福感)」です。「幸福感」がないと、勝てなくなったらつまらなくなり、やがてサッカーから離れていくでしょう。
確かに、年齢が上がってくると「きれいごと」では済まない場面も出てくるのかもしれません。
しかし、ジュニアユースの子どもたちの姿から気づくのは、サッカーを始めた頃から「幸福感」が持てている子ども、「幸福感」が広がっている子どもは、心からサッカーを楽しんでいますし、サッカーから離れることはほとんどないということです。中学生になるのにつれて、幼い頃にただただ「楽しかった」段階から、そこに「勝負」の真剣さという要素や「自己成長」という要素を加えていくことによって、自分なりのサッカーとの向き合い方を学んでいく子どもたちの姿を目にしてきました。
こうした私たち大人の関わり方や環境づくりによって、勝負に勝てないことや試合に出られないことに向き合いながらもサッカーを続けたいと心から思う子どもたちが育っていくのではないかと考えております。
私も経験ありますが、大人がああしろ!こうしろ!と言われてやっているサッカーでは、子どもたちにとって、勝利以外には「幸福感」は得られないと思います。勝ちを目指さなくてもいいということではありません。真剣勝負で勝利を目指しながらも、大人の側が「勝負だけ」になっていないか、どれくらいの「勝負の度合い」に設定するのかを自分自身を省みながら、コントロールしていくことが大切ではないでしょうか?
さくら幼稚園保育園の体育指導やキッズスクールの中で、これから運動をやる、サッカーを始めるという幼児や小学生の子どもたちと出会い、一緒に活動する中で、大切な気づきをさせてもらいました。たくさんの子どもたちのおかげで、大切なことに気づくことができ、ありがたいな〜と心から感じております。
この大切な気づきを1人でも多くの方にお伝えしたいと思い、記事にさせていただきました。
この記事が、誰かのために役に立つことを願うと同時に、1人でも多くの子どもたちがスポーツっていいな〜、サッカーっていいな〜という経験を積んでほしいと願っております。