私はこの2週間、集中的に幼児期の子どもたちと活動する機会をいただきました。

15・22日(日)ためすく、19日(木)・24日(火)認定こども園さくら幼稚園保育園の運動遊び、昨日25日(水)さくすく(さくらきっずすくーる)と5回も機会をいただき、気づいたことがありました。いや、子どもたちに教えてもらいました。

それがとても大切なことだな〜と改めて感じましたので、ぜひみなさまにもシェアさせていただこうと思い、記事にさせていただきます。


みなさんが最近「ときめいた」ことは何ですか?

私が、最近「ときめいた」こと…実は、思いつかないんです!!(汗)

「ときめく」とは、「喜び・期待などで胸がわくわくする」ことです。

「いい気づきを得たな〜」、「いいことを教えてもらえたな〜」、「少し進化したかも…」ということはお話することができます。しかし、最近「ときめいたこと」はお話することが見つからないんです。思い出せないのです。

これはなぜでしょうか?

それを、幼児期の子どもたちと一緒に活動することから、子どもたちに教えてもらいました。



年長さん(5歳児クラス)と活動したときのことでした。
活動の最後は毎回、試合(ミニゲーム)をして、勝敗を競います。子どもたちの様子を見ていると、とても多くの子どもたちが試合を楽しみにしているのです!

最初のあいさつと流れを確認する際に、「今日も最後は試合をしま〜す!!」というと、「よっしゃー!!」とガッツポーズで喜ぶ子どもたちの姿がいつもあります。そこまでは、いつも通りなのですが、昨日年長さんと活動したときにすごくいつもとちがう感覚を感じた瞬間がありました。

試合が終わって、得点結果を発表して、勝ち負けを確認するときのことでした。「〇〇点 対 △△点で、〜チームの勝ち〜!!」と発表すると、勝ったチームの子どもたちは喜びを爆発させて、ガッツポーズをしていました。ここまでは、いつもの光景でした。

負けたチームの子どもたちは、下を向いてうつむいている子ども、仰向けに倒れ込む子ども、とても落ち込んでいる子ども…負けに対する気持ちを表現していたのです。以前は、泣いてしまう子どもたちもいましたが、そこまでの子どもはいませんでしたが、それぞれに自分の気持ちに寄り添っていたように感じたのです。

それを見て、いつもだったら「次は勝てるようにがんばろう!」みたいなことを声をかけるのですが、そのときは自分の気持ちに向き合うこと、負けたことを感じることも、実は子どもたちにとって、とても大切なことなのではないかと感じたのです。

「遊びの試合で、そんなに感情移入しなくてもいいのでは?」とか、「次はがんばろう!」とか、言ってしまうのは、大人が先を見過ぎているから、考え過ぎてしまうからではないか?そういう風に感じるエピソードを経験したからです。


あなたが最近、味わったことって、どんなことですか?

その1週間ほど前に、年少さん(3歳児クラス)の子どもたちと活動する機会をいただきました。


ボールを使って、いろいろな動きを子どもたちに見せながら、まねてもらう活動をしました。ボールを上に投げてキャッチするということをしていたとき、ある子どもが「コーチ!見て!見て!!」と言いながら、私に近づいてきました。

私にボールを投げてキャッチする姿を見せてくれました。「コーチできたよ!!」と。私も「できたね!!」と伝えました。すると、その子どもは笑顔になって、うれしそうでした。その様子を見ていた他の子どもたちが何人か近づいてきて、同じように「コーチ、私も見て!」と近づいてきてくれました。

周りを見渡してみると、先生方の周りにも子どもたちが集まり、同じように自分の姿を見てほしくて集まっている様子が見られました。



別のエピソードになりますが、
2人組になり、順番にゴールに向けてシュートをして交代するという遊びをしていたときのことです。

ゴールにシュートが入り、「よっしゃ〜!」と声を上げて喜ぶ子ども、声は出さないけど「よし!!」と静かにガッツポーズをする子どもの姿が見られました。また、「コーチ!さっきシュートが入ったよ!」、「今のところ、3回シュート入れてるよ!」と教えてくれる子どもたちもいました。



これらのエピソードから、子どもたちは「今このとき」を楽しんでいるんだな!!と改めて感じました。それに比べて、自分は「今」をあまり感じることなく、先のことばかり考えて行動しまっている…だから、「ときめき」を語れないのだなと、子どもたちとの関わりから教えてもらいました。

大人だから「先を考えて行動する」のは当たり前のことなのですが、それに慣れてしまった結果、「今」、「この瞬間」を味わう機会がほとんどなくなってしまっている、そして、それに気づくこともできなくなってしまっていると感じました。

幼児期の子どもたちとたくさんの活動の機会をいただいたことによって、とても大切なことを子どもたちから教えてもらい、すごく幸福感を感じました。それと同時に、これからは「今」を味わう機会を自分につくっていこうと心に決めました。


「大人」になって、「歳」を重ねて、忘れかけている大切なことを一緒に思い出しませんか?②のまとめ

「幸せとは探すものではなく、感じるもの」ということを耳にしたことはありませんか?

どんなにお金を稼いでも、成功を手に入れても、試合に勝っても、自分がほしいものを買っても、自分がやりたいことをやっても、「幸せ」は得られないかもしれません。

なぜならば、「幸せ」は得るものではなく、感じるものだからだと思います。

一緒に運動遊び、サッカー遊びをしてくれた子どもたちは「幸せ」そうです!!「幸せ」かどうかは聞いていないのでわかりませんし、まだことばにできないかもしれません。しかし、ほとんどの子どもたちが「ワクワク」した「ニコニコ」した笑顔で、遊戯室までやってきてくれます。私の顔を見たり、名前を呼んでくれたりしてくれます。

それは、「今にときめいて」いるからなのかもしれません。

この記事を書くために、言語化しながら私はあることばを思い出しました。


「夢にときめけ!明日にきらめけ!!」

漫画ルーキーズの川藤幸一先生の名台詞です!!ドラマで川藤先生役を佐藤隆太さんが演じられていました。当時はそんなこと全く考えていませんでしたが、今思えば、「夢にときめき、明日にきらめいて」いると、「今この瞬間」を味わうことができる、大切にすることができるのかもしれないと思いました。


今回、私がこんな大切なことを子どもたちから教えてもらったのは、偶然かもしれません。しかし、指導者として、子どもたちと関わる大人として、とても大切なことであると受け取りました。そんな思いを、きっかけを、みなさまにもシェアしていただけたら、とてもうれしく思います。

この記事が、誰かの役に立てますよう、願っております。