プエデのスクールでは、活動を積み重ねていくうちに、だんだんと全員が自分で靴をそろえることが当たり前にできるようになります。それは、並べずにおくようななかまがいないからです。
もしかすると、こうして自分の靴をそろえることから、だんだんと周りの様子を見ながら、自分の姿を見るという「メタ認知」の力の根っこが少しずつ育っているのかもしれません。
しかしながら、時々子どもたちの靴を見て、「おやっ??」と思うことがあります。
今回はそれを記事にしてみたいと思います。
子どもの靴のかかとを見れば、わかってしまうこと
プエデのスクールでは、見かける機会がかなり減ってきたのですが、子どもたちの靴を見ていると、「かかとが踏んである靴」を見かけることが時々あります。
それは、どんなに手で直してもくっきりと跡がついているので、おそらくいつもいつもかかとを踏んで靴をはいているのだと思われます。
靴のかかとを踏んでいる子どもたちは、相手にしてもらうことが当たり前だと感じている子どもが多い気がします。なぜならば、自分の靴を親に買ってもらった大切なものだと思って、靴と接していないからです。
人にしてもらうことが当たり前になると、自分のことを自分でしなくなっていきます。かばんも親に持ってもらう、後始末も自分ではせず人にやってもらう…自分でできることが減ってしまい、意欲を失いがちになるように感じております。
あとは、ものを大切にする気持ちが育ちにくくなります。ものを大切する習慣がつかないと、自分で準備する習慣や、自分のものを片付ける習慣につながりにくいように感じております。
ということは、科学的に正しいというよりも、私自身の指導者としての経験から感じていることです。
しかしながら、そんな私なのですが…本当にお恥ずかしいのですが、うちの息子たちも全くできていなかったです。ものを大切にする話や靴のかかとを踏まない話をしても、「だって、お父さんだって、かかとを踏んでから履いてる!!」と言われてしまい、はっとしたことがありました。
そこから、私もそれを直して、粘り強く息子たちには伝え続けました(汗)。
しかし、息子たちは急いでいたり、早く遊びたかったりすると、忘れてしまいますよね。また、しばらく見ていないと、楽をして靴のかかとを踏んでしまっていて…どうしたものか〜と思っていました。
サッカースクールに通うようになってからの変化
そんな息子たちでしたが、上の子がプエデのサッカースクールに入り、活動を始めた頃から状況が一気に変わりました。プエデのスクールは、体育館で活動をするため、室内シューズ(フットサルシューズ)を購入して、息子にプレゼントしました。
その日から、その室内シューズを大切にするようになっていきました。シューズ袋があったのも、よかったように感じています。
これは、下の子がサッカースクールで活動するときも同じでした。
親としては、よかったな〜と感じていましたが、いったい何が変わったのか?疑問に思いました。
1つは自分がやりたかったことをやらせてもらえるというきっかけがよかったのだと思います。自分がやりたいことをやらせてもらえるから、この靴も大切にしようと、自分から思えたのでしょうか?
もう1つは、なかまの存在です。スクールの中で、かかとを踏んでいるなかまはいません。仮にいたとしても、指導者として、しっかりと子どもたちに伝えます。そんな環境の中で、息子たちの「当たり前」が書き換えられ、成長のきっかけになったようでした。
そして、親として大切なことに気づくことができました。それは、子どもの服を買う、靴を買う、何かをやってみる…そんな場面で、必ず子どもと一緒に選ぶことです。
自分の子育てを振り返ったとき、毎日がバタバタしていて時間がないから、空いている時間にさっとお店で購入した服を着せたりや靴を履かせたりいました。だから、息子たちが成長のきっかけをつかむことができなかったのではないかと思うのです。
自分の子どもなのですが、自分とは別の人間…息子たちには息子たちの人生があるのです。
そういったメッセージを伝えて、少しずつ自立の力や自律の力を高めていき、将来自分の力で生きていくことができるようになるためにも、こうした部分から息子たちとの関わり方を考えて、私自身が気づきや成長を得ていかなければならないと、親として自覚しました。
子どもの靴からその子の将来が見える!?のまとめ
最後、みなさまにはドキッとすることをお伝えすることになってしまうかもしれません!!(笑)
子どもたちの靴を見れば、その子の日々の生活の様子や家での親子のコミュニケーションが何となく透けて見えます。また、その子の自立や自律の力がどうなのか?何となくわかってしまいます。
でも、心配は入りません!!
現在、ジュニア(小学生チーム)やジュニアユース(中学生チーム)で活動している子どもたち、すでに大人になったOGやOBたちの中にも、そのような子どもたちはたくさんいました。
みんなはじめはそこからスタートなのです。だから、心配入りません。
お恥ずかしい話…今年で指導者として22年目、親として12年目の私も、当時息子たちに対して、しっかりとしつけができていませんでしたし、コミュニケーションがしっかりととれていませんでした(苦笑)。
ご自身のお子さまが「できているからいい!」、「できていないからダメ!!」ではないと、私は考えております。
そうではなく、大切なことはご自身のお子さまの姿から、ご自身とお子さまの関わり方を振り返るきっかけ、見つめ直すきっかけにしていただくことだと思います。「これは変えよう!」とか、「ここは直してやりたい!」と気づいたことがあれば、そこから始めれば遅いということはありません。
プエデは、サッカークラブなので、サッカーを通じて、子どもたちの成長のきっかけを提供していくのが使命です。クラブには、たくさんの子どもたち、いろいろないいところを持った子どもたちがいますので、そんな子どもたちの姿から、ご自身の子育てのヒントになるようなことをつかんでいただくきっかけになれば、これもまた私にとってはうれしいことです。
そういった意味で、子どもたちのためにも、保護者のみなさまのためにも、役立てる存在になれればいいなと改めて感じました。どうぞ、困っておられることや悩んでおられることがありましたら、ご遠慮なくお話ください。解決はできませんが、心を軽くしたり、視点を変える材料をお渡ししたりすることはできるかもしれません。
子育ての本質は、「親が満たされていること」です。もしよろしければ、ご参考になさってください(左の「親が満たされること」をクリックしてみてください)。
この記事が、誰かの役に立てますことを願っております。また、誰かを元気づけることができればとてもうれしいです。
最後まで読んでいただきまして、ありがとうございました。